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認知症について書かれた本が、ビジネス書グランプリのリベラルアーツ部門賞

「読者が選ぶビジネス書グランプリ2022」において、ライツ社の『認知症世界の歩き方』(著 筧裕介)が「リベラルアーツ部門賞」を獲得しました。

『認知症世界の歩き方』の総合順位は4位。『マイノリティデザイン』はイノベーション部門で2位、総合9位となりました。総合グランプリは『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』でした。

認知症世界って、ぼくらの世界の地続きで、だれにでもあること

著者の筧さんは受賞スピーチでこんなことを話していました。

わたし自身、4、5年前に認知症のある方がより生きやすい社会を研究する機会がありました。

ちゃんとリサーチした結果をまとめようと思ったときに、おそらく研究者の方や医療の方がやられているんだろうなと思っていたら、違うんですね。

実はそういうものはまったくなかったんです。なぜかというと医療の方がこの病に対してどう対応するのか、介護者や家族が認知症になってしまった方にどう対処するのか、という視点だったからです。

ご本人がどんな思いをもっているのか、そういう情報がないんだ、という衝撃を受けました。それをなんとかしたいという思いでした。

僕自身が発達障害の傾向があるんですが、認知症のある方の話を聞いていると「わかるわかる、こういうことあるよね」といつも思うんですよね。

酔っ払ったときとか、寝不足のときとか、人って認知機能が衰えて、ちょっとしたことでつまずいたりだとか、物忘れが激しくなったりだとか、認知症って地続きで、だれにでもあることだと思っていて。

決して特殊な、なにもできなくなってしまった人という扱いじゃなく、我々の目先にあることだなと強く実感しています。

ライツ社としても、認知症について書かれた本が、ビジネス書グランプリのリベラルアーツ部門賞、つまりビジネスマンが読むべき必須の教養として選ばれたことは、とても大きなことだと思います。

応援していただいたみなさま、ほんとうにありがとうございました。

前列は著者の筧さんとissue+designのみなさん。後列はライツ社のメンバー。

全国の書店で「ビジネス書グランプリフェア」が開催

これから、全国の書店約1300店舗で「ビジネス書グランプリフェア」が開催されます。『認知症世界の歩き方』は、受賞帯を巻いて展開いただいています。ぜひ、お立ち寄りくださいませ。


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