サクランボの開花|平屋私庭日記#39
平屋での春も3回目を迎える。そんな平屋の庭の春はサクランボの開花から始まる。今回はサクランボの花が開くまでについて書いてみたい。
サクランボ
サクランボの花が咲き始めた。今年は早いと思っていたけど去年の写真を見返すと全く同じ時期だったから少し驚いた。去年の記事でも暖冬だと書いてたからここ最近の冬は暖かいのかも知れない。
さくらんぼを含む「桜の花」と聞くと、白やピンク色の花が樹木の一面に咲き乱れる風景を、日本に住んでいる方なら誰もが想像ができると思う。けれどその桜の花が蕾からどんな変化を遂げて咲き誇るのか、あまり想像できないのではないだろうか。
そもそもそんなところに注視することなんて人生でなかなかないと思うので、今回は経過を見て行きたい。
せっかく日中に人工授粉ができる日なのに終日雨。去年の記事を読み返してたら同じ格好で同じく雨で人工授粉ができない状況だった。使い回しかと思ってしまうくらい同じ写真を撮ってしまった、。
サクランボとは
サクランボ(桜桃)は実桜と呼ばれる食用の桜の果実で、サクランボの名前の由来は「桜の坊」から来てるとか。約600種類あると言われる桜だから平屋にあるサクランボや十月桜はほんの一部にすぎない。
サクランボの経過
サクランボについて何を書こうか。咲き始めた枝先の蕾を眺めながら考えている。
そもそも僕がサクランボのどこを見ているのか、どこに惹かれているのか。そういうところを経過写真で紹介したいと思います。
1月23日のサクランボの枝先。細いツンツンした蕾がついている。これが春になるとキレイな花を咲かせるなんて、毎年のことながら想像できないなって思ってしまう。
2月25日。前回の写真から1ヶ月が過ぎ、花芽と葉芽の区別がつきやすくなってきた。花芽の蕾は丸く、葉芽は尖っている。2月で春の花が開花しそうな姿を見ると、心の準備ができてなくてソワソワしてしまう。
3月2日。芽からニョキニョキと花の蕾が出てきた。だいたい1つの芽から3〜4個の花が咲く。あんなに小さい芽からこんなにたくさんの花の蕾が出てくることに、毎度のことながら不思議に思ってしまう。(※2月25日に撮影した枝と違う枝。定点観測をするんだから同じ枝を撮るべきだったと反省、。)
3月4日。2日くらいでも結構変化がある。枝先の花芽は開花ポジションまで整えた感じ。この開花前の繊細な姿が僕にとって萌えポイント、できればコーヒー片手にジーっと眺めていたい。けれど仕事に行かなくては、。
3月8日。開花が始まる。ここまで来るとあとは満開を待つのみ。やっぱり桜の花は綺麗だし、春の気持ちになってきます。
3月12日。8分咲きくらいになってきたので毎年恒例になってきた人工授粉を始めた。本来は日中に作業するのが望ましいらしいけれど、仕事があるので毎年夜な夜なする事になる。この作業の先に美味しいサクランボがなる姿を想像すると楽しくなってくる。
人工授粉とは、本来は虫たちがやってくれる雄しべと雌しべを受粉させる行為を人為的に行うことをいう。
綿棒や耳かきの反対側についているフワフワした部分で雄しべ雌しべを交互に突いて接触させていきます。続けていると耳かきのふわふわ部分が黄色に染まってくるので花粉を集められてる実感が出てきます。
最後に
ことわざ事典を見ていると「”桜は七日”。桜の開花期はわずか1週間ほどで、全く短い命であるというもの。」だったり、「三日見ぬ間の桜かな」という満開になってからの桜についての句がある。
桜を含む花たちは短期間であっという間に散ってしまう。1年365日あるのに、わずか7日とは本当に短い。けれどその7日間の花が見たいがために僕は1年間せっせと世話をしてしまう。
たった7日。けれどあの繊細な芽吹く経過の姿はずっと記憶に残る。そしてその記憶の景色をまた見たいがために残りの360日ほどを世話に日々送ってしまう。一度虜になってしまうとなかなか離してはくれないですね。
定点写真#39。ついにサクランボの花が咲き始めた。今年も観察に忙しくなる春が始まるなぁ。
園園. 庭師 中山智憲
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