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東京の庭と平屋の事情|平屋私庭日記#17

僕が所属するグリーンスペースは庭をつくるなら何処へでも行く姿勢です。この2〜3年で関西圏外への遠征がちょっとづつ増えてきて、最近はその頻度がかなり多くなってきた気がする。小豆島へは今年3回もフェリーで行ってるし、先日は東京に3日ほど行ってきた。
遠征の泊まり込みが増えるということは庭の水やりが疎かになってしまう恐れがある。うちの庭は果樹など水をよく飲むコたちがたくさんいてる。だから1〜2日あげないだけで明らかに「水分が足りてないで」って立ち姿になってしまう。昨年の夏季休暇に実家石川県から帰ってきた時に見たあの悲惨な姿が頭から離れない。。今年の夏は遠征のために自動散水をつけないといけないかもです。

ラフォーレ原宿源氏山テラスGR8ファサード)

今回は東京遠征の内容と3日ほど空けてしまった平屋の庭事情を書けたらなって思います。

東京3日間

さてさて東京の3日間はどんなことをしてきたかというと、2年前に作庭したラフォーレ原宿 源氏山テラスのお手入れ、半年くらい前に作庭した練馬区の住宅の追加植栽とお手入れ、そして浅草に5月1日新しくオープンするホテル(MUSTARD HOTEL ASAKUSA2)のファサード植栽というなかなか凝縮した日々を送りました。

1日目は原宿へ

ラフォーレ原宿の新しい玄関口「源氏山テラス」。MIXをテーマに作庭してて黒松・赤松・仕立もの・枝垂れ松などを中心に構成してます。カッコよく言えば日本庭園の再解釈的な庭、灯篭やイサム・ノグチが使っていた伊達冠石など見所いっぱいです。原宿に行くことがあれば立ち寄ってほしい!

夜は南青山にあるH beauty&youthのスタッフの皆さんと。つくらせて頂いて3年、完成後もお手入れに呼んで頂いたり食事などゆっくりお話できる機会もつくって頂いてホント嬉しい!同世代の皆さんと過ごす時間は楽しくてあっという間でたくさんの刺激をもらいます。

2日目は練馬区の住宅へ

今回は追加植栽とお手入れに入らせて頂きました。東京は庭の敷地がどうしても狭くなると思うのですが、狭いところに植えるのは僕たちの得意なところ。植え升幅が15センチあればけっこう背の高い植物だって植えられます。

お施主さんがとても素敵な方で仕事終わりにお部屋見学をさせて頂いたり卓球勝負で遊ばせて頂きました。そして最後にはお施主さんのライカで集合写真を!一番左は新メンバーの中澤くん

3日目は浅草へ

浅草エリアに新しくオープンするホテル「MUSTARD HOTEL SAKUSA2」の植栽に。なかなかカッコいい味付けができたと思ってます!浅草でお泊りの際はぜひぜひです。

東京と関西の違い

東京でお手入れをしていると関西とのちょっとした違いを感じる。それを言葉にするのは難しいけれど、成長する速度や樹形がなんとなく違う。ちょっとした気候の違いが関係してたり、土の質が影響しているんじゃないかなって思う。関西はよく絞まる真砂土で、栄養がなく根が生やしにくい為育ちが良くないらしい。それに比べて関東の黒土は柔らかい関東ローム層の土らしく水持ちや肥料もちがいいらしいです。暑さも関西より涼しく感じるし、そういう様々な違いが植物に現れて関西を主な場としている僕に違和感を持たせるんでしょうね。
植物の成長に対してどう切るか、手を入れるかを生業にしている身としては面白いポイントです。

「平屋の庭に帰ってきた。」

浅草を17時くらいに出発して家にたどり着いたのは深夜0時をまわったころ。暗い庭を覗いてみるとクロモジがへにゃってる!まだ4月だから数日くらい水をあげなくても大丈夫だろうって思ったけれど甘かった。。他の奴らも水切れの態度をとってる。これは他の人には分からないかもしれないレベルだけれどいつも一緒にいてる僕には分かる。水をくれと言わんばかりの立ち姿。。

急いて真っ暗な庭に大量の水をあげる。時計はもう深夜1時、長屋は音漏れが激しいからお隣さんは雨でも降ってきたと思ったかもしれないなぁ。クロモジには液体肥料のハイポネックスも投入!「すまん!」という気持ちを送りつつ、なんとか元気を取り戻してくれるのを祈って水をあげる。

翌朝、やっぱり明らかに弱っている。クロモジは一度枯らしてしまってて、今回もダメかもしれないって空気が流れる。。枝を切った時の香りがとても良いし樹形も好きなだけにカナリ凹む。。

そんな時は液体肥料のハイポネックスを連日注入!窒素・リン酸・カリがバランスよく入ってる王道の液肥。

それからの朝は今まで以上に時間を取って庭の植物達に気配りする日々を送った。クロモジの水分発散を減らすために枝数葉数を減らしたりしてね。。

すると3日後の朝にはクロモジの葉がそり立ってる!あからさまに態度を変えた姿に笑いそうになるけれど、これでホッと一安心!困った時のハイポネックスは鉄板です。

サクランボに異変

クロモジにホッとしているとサクランボの葉に何かついてる!と思ったら葉が変形して膨らんでいる?本やネット、卸屋さんなど関係各所で調べて見るとアブラムシがこの中に潜んでいるらしい。それはやばい。

さっそく回収して膨らみを切って見るとやっぱりアブラムシが大量に!

虫が大嫌いな僕にとって朝からテンションが下がる寒気が起こるけれど、サクランボのために膨らんだ葉っぱを全て回収。しかしどうやってこの袋を作るんだろう?どこから来た?謎ばかり増えていきます。

葉っぱの回収中にサクランボの生理落下を発見してしまう。。しかし、昨年レモンの生理落果を経験している僕はこんなくらいではへこたれないし戸惑わずに余裕がある!大丈夫大丈夫、なんでも経験ですね。

レモンのお手入れ

今年は早々と蝶の卵が付き始めた。これが付くとあっという間に孵化して葉っぱを丸ハゲになるまで食べまくるから隅々までチェックして卵を排除。見た目はちっさくて可愛いんやけれどなぁ。

卵を取りきったと思ってたけれど孵化した奴らを発見。去年はゴミか鳥の糞でも乗ってるのかなと思って見過ごしてしまったが今年の僕は違う。セブンイレブンの割り箸でさっと処理してレモンの葉を死守した。なんでも経験です。

庭を持つなら毎日様子を見てあげたほうがいいと思ってる。けれど忙しい日々の中でたかが5分でも植物のために時間を確保するのはなかなか難しい。朝なんて1分1秒が惜しいのに5分あれば何でもできる。でもその時間を無理やりつくることで自分に余裕ができるから不思議です。そして僕が見てあげないと誰が見る!?って状況になると必然的に愛着と世話心が湧いてくる。毎日見てると調子の良し悪しや2ミリの幼虫が孵化してることが分かってくるし、「水足りてないでー!」って訴えも感じてくる(レモンだと葉が若干ひねるんですよね)。あまりスピリチュアルなことは言いたくないけれど、なんとなく植物たちと通じるものが生まれてくる。

そういえばこのGWは実家に帰るからまた水やり問題があるんだった。どうしよう。。

定点写真#17。2年目の庭は成長速度が去年より早い。足元を固め終えたのかな、ここからどう切って整えていくかが楽しみの一つ!

GREEN SPACE 若手庭師 中山 智憲

GREEN SPACE HP
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2016年創業。海とタコと本のまち「兵庫県明石市」の出版社です。writes.right.light「書く力で、まっすぐに、照らす」を合言葉に、ジャンルにとらわれず本をつくっています。 https://linktr.ee/writes_p
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