「あの頃を、ちゃんと思い出にできますように」と、願いを込めた一冊ができました。
-私に勇気があった頃-
最近すこし大人になった。
恋であんまり傷つかない。
あの頃はバカだったから、
自分にはぜったい無理だってわかる人に
全力で恋してた。
-花火-
好きな人と花火を見る。
ドキドキしながら、
その日の計画を一緒に立てる。
一生懸命考える。
君の恋が叶うように。
-学校は最悪です-
学校は最悪です。
週に5日もあります。
この先、役に立ちそうにない授業がたくさんあります。
友達から友達の悪口を聞かされます。
言葉にもならない最悪が学校には溢れてる。
でも、君と話してると、
「来てよかった」って思えるじゃん。
-なんなん-
仲良かったのに急に冷たくなって、
どうしたらいいかわからなくて、
君のことばっかり考えて、
なんなんってなるじゃん。
毎日LINEしてたのに突然既読スルーになるの、なんなん。
思わせぶりな態度してたのに告白したら「ごめん」って、なんなん。
つらいことばっかりなのにそれでも好きなの、まじなんなん
-数えきれないくらい好き-
1日に何回も君のこと考えて、
毎日会いたくなっちゃって、
なんか両想いだったのに、
気がついたら片想い。
わたしの方がぜったい好きになってるよ。
-検索-
昔々、すごく短い恋だったけど、
いまでは考えられないほど好きだった人がいました。
なんか顔が見たくなって、
SNSで検索したけど見つからなくて。
でも、
「それでいいんだ」と思いました。
今日まで描いてきたのは、インスタグラムの中で「青春bot」になる前の、馬鹿なわたしの、たった1年間の片想いの話。
恋なんて本当はするつもりじゃなかった。
でも、好きになってしまいました。
その人は誰が見ても一番で。
好きにならないように、いい感じの距離をとりながら、周りからのちょっとした優越感に浸れていられたらそれで良かったんだけど。
いつの間にか自分を見失って、1人で空回りして、意味わかんないLINE送って、あっという間にはじけて消えた。
大人になったはずだった、うまくやれるはずだったのに、結局わたしは何も成長してなくて、初恋かよって言いたくなるくらい無様な恋をしました。
それからわたしは、記憶の一つひとつを絵と言葉にして、インスタグラムの中に吐き出しながら、気持ちの整理をしていきました。
そしたら、わたしの作品なんかに、「共感えぐい」「今のわたしの感情そのままで、うるっときました」「心臓を握り潰されそうになりました」「これ見て気づきました。わたし恋してたんですね」みたいなことを言ってくれる人がたくさんいました。
信じられないくらい苦くて、酸っぱくて、最悪……だったけど、その人がいたから、青春ってどんなものなのかわかった気がします。
こんなわたしにも、できることがあるのなら。
この本を読んで、また恋をしたいなって思ってもらえれば嬉しいです。
わたしは描くことで、あの人を思い出にできました。
いつか、あなたの「あの頃」も、ちゃんと思い出になりますように。
2月19日(水)全国書店、ネット書店で発売開始!
「やばい泣く」「共感えぐい」「心臓を握り潰されそうになりました」。インスタグラムで大反響の圧倒的青春イラストエッセイがついに書籍化。
臆病すぎた恋、素直になれなかった恋、思わせぶりな恋、すれ違った恋、無敵だった恋、忘れられなかった恋……。思い出したくないことまで、思い出してしまう。苦しくなるのに、でも、また恋をしたくなる一冊です。
『恋をして生きてきたんだよな』青春bot(ライツ社)
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