ミシマ社とライツ社は10年違い
いま紀伊國屋書店梅田本店で、ミシマ社&ライツ社フェアが行われています。ミシマ社はさすがの200冊越え、ライツ社もがんばって100冊越えの売れ行きだそうです。(棚の本数は2:1なので、なんとか責任は果たせた、というところでしょうか)
なぜこのフェアが開催されたのか、については、ミシマ社のブログに詳しく経緯がまとめられていました。
準備の間は無我夢中だったのですが、すこし時間が経って、なんだか感慨深くなってきたのでいまの気持ちをまとめておこうと思います。
ミシマ社とライツ社は、ちょうど10年違いの出版社です。ミシマ社は2006年の10月創業。ライツ社は2016年の9月創業。ミシマ社が10周年を迎えた年にわたしたちは出版社として独立しました。
それから、ミシマ社の代表である三島邦弘さんは43才。ライツ社の代表であるわたし(大塚)は33才と、こちらも10才差です。
創業した頃は、そして前職の頃は三島さんと言ったら出版界のニューヒーローで。同じ京都ということもあって何度かお会いさせていただいたことはありますが、こうして一緒にフェアをさせていただけるなんて、考えてもいませんでした。
3年前、創業した年の年末。三島さんに「ミシマ社の忘年会」に呼んでいただきました。そこで、わたしたちのことを、こんなふうに紹介してくれました。
「彼らが、明石にできた出版社ライツ社です。ぼくは、本当に嬉しい。やっと地方に、本物の出版社ができた。」
独立して3ヵ月しか経ってない当時のわたしたちは、まだ本を一冊しか出していない状態。売上もまだゼロ。本物どころか、これから続けていけるのかもわかりませんでした。
だからこそ、三島さんのその言葉にどれだけ勇気づけられたことか。
あれから3年、ミシマ社のような「本物」になれるているかはわかりませんが、これからも、10こ下の後輩は、自分たちなりの新しい出版社像を精一杯つくり続けていきます。
p.s.
今回のフェアは、ライツ社としては初めての「全点フェア」です。これまで一部をセレクトしていただいたフェアはありましたが、棚1本を丸々もらっての展開は、創業以来、最大。この仕掛けをご提案してくれたのは、紀伊国屋書店梅田本店の百々さんでした。この百々さん、実は、十数年前にも同じことをしていたのです。当時、創業したばかりのミシマ社を全力でバックアップしたのがこの書店員さんだったのです。