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僕の地元は松の町|平屋私庭日記#9

明けましておめでとうございます!本年も平屋私庭日記をよろしくお願い致します。
いよいよ2019年が始まりましたね!今年は平成から新しい元号に変わる節目の年、陸上界のスーパースターだったボルトがいない世界陸上がある年、公私ともにたくさんのイベントが待ってる年です。今年も全力猛ダッシュで1本1本しっかり走っていきたいと思います。

今年は正月飾りをつくってみた。松竹梅をコンパクトに纏めて、冬桜が彩りを添えてくれてます。来年は門松をつくってみたいなぁ

僕の地元のお話

門松などでお正月によく目にする松の木、実は僕の地元と松は密接な関係があるんです。今回はお正月に実家に帰った時のお話。

僕の生まれ育った町は日本海に面した石川県根上町(現在は能美市)という小さな町で実家からは海が見えている。

石川県では「弁当忘れても傘忘れるな」という言葉が昔からあるくらい雨が多くて日本海は荒れる日が多い。
この言葉は子どものころの僕でも理解できるくらい天気が悪く(冬場なんて特に)日本海から吹く風がものすごい音を立てて町に舞い込んでくる記憶が今も残っているなぁ。

実家から徒歩40秒の海岸。海は荒れてるし立っていられないくらい風は強い。うねり切った雲からは何か出て来そうなくらい迫力がある

その影響を軽減するために海岸線には防風林の松がズラリと並んでいる。

この松林は高さ10メートルは軽く越えてて、海が暴れ出すと暴風の音にあわせてものすごい勢いで揺れだす。子どもの頃は巨大な松の大群が揺れ動く姿やゴウゴウとうねる風、荒れ狂う波の光景は恐怖だったなぁ。

防風林の松について調べてみる

黒松は塩害に強く枝はしなやかで強い風に逆らわず、細い葉は風に乗った砂をキャッチし地面に落とすんだとか。そして10メートルを越える長身が他の植物より大きな壁になるそうです。むかし何かの記事で松などの針葉樹系の葉は広葉樹より何倍もホコリをキャッチするって読んだことがあるけれど、まさに防風林の松もそうなんだろうな。

写真の右側が海で左側が町、強風を受け続けてるからどの木も町側に傾いてる

小さな町の小さな氏神さまへ初詣に

後ろが海という神社だから防風林の松たちで囲って社を守っている。人と松の木を比べたらその大きさがわかる!子どものころはよくこの神社で遊んだなぁ

小さな町の小さな氏神さまだけど、巫女さんの舞だったり着物で初詣に来られてたり、節目節目を大切にする習慣がこの町には残っているんやなって。こういう町で僕は育ったのかってふと思い返しました。

話は戻るけれど、僕の故郷は石川県能美市、旧町名は根上町っていいます。根上という名前の由来は根上松という根っこが盛り上がった黒松から来ています。

これが根上松、だーいぶ昔に源氏と平氏がこの根上松の元で戦ったそうで、そこから根上松 根上町という名前になったそうです。※この松は何代目かの根上松らしい

ちなみに金沢にある名所「兼六園」にも根上松がある。調べてみると江戸時代に若木から根上りした松になるよう作り込んだらしい。そちらも見応があるので、もし兼六園へ行かれた際は探してみてほしい!

久しぶりに地元を散策すると中学校の壁画にも防風林の松が描かれてた。しかも地元九谷焼の陶板でつくられててカッコいい!あの頃は全く興味なかったから今の今までこの存在を忘れていた。

それに街路樹に松が植えられてたり、町の施設には仕立てた松があったりと町のどこへ行っても松ばかり。子どもの頃からこんなに松を見てて、町名も松からきててどうやら僕はこの仕事をする上で英才教育を受けていたみたい!

最後に、原風景について考えてみた

誰にでも原風景が記憶の奥にあるのではないかと思う。田舎で育った人にとっては田んぼや畑のある風景がそうだったり、山で育った人にとっては木々の生い茂った森や夏に遊んだ小川、都会で育った人にはビルや商店街、賑やかな人の行き交う風景や夜の街を飾る灯りが原風景なのかもしれない。

僕にとってこの荒れ狂う海と防風林の松林が原風景。

それに気づいてからは普段の街中や旅行先の景色に、ふと地元の松と重なるものがあったりする。それはなんだか心地いい空間だったり、ハッと思う景色だったりする。
この記事を書きたくなって久しぶりに立ち寄ってみたけれど、やっぱりこの日も日本海は荒れていたなぁ。でも僕にとっては恐怖心ではなく心地よさがある。

定点写真#9。レモンの実がいよいよ黄色になってきた。そろそろ何に使うか考えないと

GREEN SPACE 若手庭師 中山 智憲

GREEN SPACE HP
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