小豆島へ庭のお手入れ|平屋私庭日記#23
瀬戸内海にある小豆島にもグリーンスペースでつくらせて頂いた庭がある。今年は瀬戸内の島々で3年に一度の瀬戸内国際芸術祭がちょうど開催される。それに合わせて庭のお手入れに行ってきたので、そちらと合わせて今回は紹介したい。
瀬戸内国際芸術祭2019
瀬戸内国際芸術祭は瀬戸内の12の島々で3年に一度開催されるアートの祭典。今年で4回目らしく僕は2回目の開催時に直島と豊島に行ったことがある。確かあの時は芸術祭があると知らずに千住博さんの滝の絵を見たいという思いだけで訪れたはず。行っといてよかったなぁ
僕たちグリーンスペースは小豆島にてジョルジュ・ルースさんの作品があるジョルジュ・ギャラリー コヒラさんの庭をつくり、そのお手入れに入らせて頂いています。
小豆島は瀬戸内の島々の一つ。僕たちは神戸港からトラックと共にフェリーに揺られて3時間半くらいかけて向かいます。
今回はあいにくの雨。晴れてたらフェリーの屋上にはヤノベケンジさんの作品ジャンボ・トらやんが見れる。フェリー内では本読んだり音楽聴いたりうとうと居眠りしたりしてすごしてるかなぁ
ジョルジュ・ルース
ジョルジュ・ルースさんは廃墟や取り壊し予定の建物の中でインスタレーションを設置して撮影する写真家として活動されている方です。通常は写真撮影が終わると取り壊すらしいけれど今回のギャラリーではその作品自体が保存された状態とのこと。
ジョルジュさんの小豆島での作品は様々な雑誌やwebサイトで目にします。本物はぜひ小豆島に訪れて見て写真に収めてほしい!
庭のお手入れ
庭のお手入れは帰りのフェリー時間が決まっているので時間との勝負でもある。もちろん毎回どの庭も時間との勝負になるんだけれど、フェリーの場合は帰れなくなってしまうので切実。。
限られた時間だからこそ大切なことは、早い判断ができること、そして実行する手を無駄なく動かせること。
例えば木の剪定なら切る回数を最小限にできるかがポイント。理想は10箇所枝先を切って整えるより1箇所根元部分を切って整えられること。それが時短に繋がるし、早い判断が求められる。
早い判断はどんな分野や仕事にも通じる当たり前なことだと思うし、経験と観る目がモノを言う。たぶん終わりのない修行がこれからも繰り返されるんだろうな。
ベテラン職人と若手の差はその判断と手を動かす速さ、そして切る回数にあると思う。作業は判断の連続だからその積み重ねで時間がおおきく変わってきます。
それから細部を切る判断も大切だけれど、全体を見てどこに時間を注げば良くなるかを判断することもポイント。
ここであれば上の写真の位置に立って、まずギャラリーへと通じる石畳を植物が塞いでいないか、茂り過ぎて威圧感を出してしまっていないか、訪れた人が奥に何があるか確認できる安心感のある透き通りがあるか。などなど動線、見栄え、今後の成長を見据えて整えて行きます。
雨に打たれながらだったけど今回も時間内に庭のお手入れを終えることができた。お手入れの醍醐味は整った庭を水撒きしながら眺めること、そしてお施主さんと庭のこと植物のこれからを話している時が一番かもしれませんね。
いよいよ瀬戸内芸術祭の夏期が始まった。今年の夏の旅行はぜひ小豆島のジョルジュ・ギャラリーに訪れて頂きたいです!庭ではレモンの木が実を膨らませ始めていました。そちらも探して見てほしいなぁ。
瀬戸内国際芸術祭
夏期 7月19日から8月25日まで
小豆島
ジョルジュ・ギャラリー+KOHIRA cafe
定点写真#23。なかなか梅雨があけませんね。いったん動きをやめてた植物たちも梅雨になってまた少しずつ動き始めたなぁ、ちょっと崩れてきたから整えないと
GREEN SPACE 若手庭師 中山 智憲
GREEN SPACE HP
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