スダチの収穫と土作りのお話|平屋私庭日記#3
平屋で始まった庭づくり、僕的になかなかいい感じの庭になってきてます!(実は庭づくり自体は年明けからスタートしてて、写真を撮りためているのでお見せしていければと思います。)
順を追って紹介していくつもりだったけれど、今の庭の姿を見て欲しいし、やっぱり四季を感じたり楽しむことも庭の醍醐味の一つだなって思うので載せちゃいます!
これが週末に撮影した今の庭の状況。植物たちが植えた時よりモリモリ茂ってきて庭が馴染んできたなって感じます!
ちなみに更地の状態から写真で追って行くと。。
18年3月25日撮影
18年4月23日撮影
18年10月14日撮影
更地・植栽直後・現在と見比べてみると赤枠内の下草たちの成長がよく分かりますね!写真中央のアガベがひとまわり大きくなってるしハーブやアジサイたちはしっかり存在感出してきてます!
植物たちは今年のめちゃ暑い夏を乗り越えてくれて、秋の装いを始めてる感じがする。そんな中スダチが収穫の時期を迎えた!今年の収穫は一つだけ!
スダチの独特な香りってなんだか食欲が湧いてくる。焼いたサンマに絞ったり、お酒に入れたり、、、この香りをかぐと秋って感じがしますね!
何もなかった更地から木を植えて、水遣りして、葉っぱをアゲハ蝶の幼虫に食べられていないか早朝チェックしたり、、、。日々手塩にかけてきたから収穫を迎えるようになったと思うと胸が熱くなってくるなぁ!
開花後は5個6個と実が鳴ってくれたけど、ポロポロ落ちてしまってこの一つに。卸屋さんに聞いてみると若い間の果樹は実を落としてしまうとか。。
ちっさカワイイ!実際にスダチを植えたり収穫するのは初めてなので美味しいかどうかドキドキしますね!
ちなみに6月の様子。たくさん実がなり始めててワクワクしてたなぁ。この後ポロポロ落ち始めてかなりショックを受けました。。
たった一つというのはとても貴重に思えてなかなか決まらない。
悩みに悩んで今回はスダチうどんに使うことに!でも一個でスダチうどんって足りるのかな?って考えてたら、ちょうどスダチを頂く嬉しい出来事がありました!Nさんありがとうございます!
我ながらいい感じにできた気がする!さっぱり酸味の効いた温かいスダチうどんはカラダに染みますね!来年はサンマやお酒にも使いたいなぁ
こんな感じでスダチがなるぐらいにまで充実してきた庭の植物たち。それもこれも、大事なのは植える前の「土づくり」がけっこう重要だったりするのです!今回はその土づくりを僕たち庭師がどうやっているかも紹介していけたらなと思います!
土作りのお話
木を植える前や最中に土壌改良をしていきます。そもそも何故するのかというと、木々の根っこのために「保水 排水 通気性」を良くすることと、「良い微生物」を増やすことが重要になってくるからだと思ってます。
まだまだ土のことって分からないことだらけ、最近だと漫画の「もやしもん」で土のことや微生物・発酵のことが詳しく面白く書いてくれてて参考になったなぁ。
関西は真砂土(赤土)と言われる目の細かい土で地面がとても締まりやすい。おまけに栄養分もあまり含まれていないらしい。(関東は黒土と呼ばれる。)
そんな硬い地面は植物にとって根を張り巡らせにくいし、空気が届かなくて酸欠にもなりやすく、育てるってことには不向きだとか。もちろん水も通りにくくなるんでしょうね。
写真は改良材たち、左から
・再生炭(木炭を粉末にしたもの。保水性・透水性を上げ土壌を中和する効果も。)
・バーク(土壌改良材、肥料の役目)
・ネニサンソ(溶岩石を熱処理したもの。保水、排水、通気性を良くする。名前の通り’’根に酸素’’笑)
・ホワイトローム(こちらも溶岩石を熱処理したもので、同じく保水、排水、通気性を良くする。ネニサンソより粒が大きく、主に根鉢の底に敷く)
これらを元々の土壌に混ぜ込んでいく。そうすると土が締まり切らず保水と排水が良くなるし通気性も改善される。土は中和され堆肥のおかげで良い微生物も増えていくと思ってます。
現場で土壌改良しているところ。白色の部分がネニサンソで黒色はバークや再生炭。これらをもともとある土に混ぜ込んで行く。(僕が務めるグリーンスペースの現場風景から)
土壌改良を終えた庭はふかふかで足を踏み込むと20cmは沈みます。これで木々たちにとって良い足もとができて、美味しいスダチなどの収穫へと繋がっていくのです。
定点写真#3 土壌改良を終えた庭と現在の庭。こうして見比べてみると植物があると庭に奥行きができたり美しい陰影が現れたり、いい仕事してくれますね!
GREENSPACE 若手庭師 中山智憲