「放課後ミステリクラブ」シリーズを刊行する際、予想していなかったこと
ついに『放課後ミステリクラブ』第5巻が刊行です。書店さま、読者のみなさま、シリーズを育てていただき、本当にありがとうございます。
5巻もめちゃくちゃおもしろいです。40ページの大増量。3つの事件が絡み合う本格的なナゾ解きを、ぜひ楽しんでください。内容についてふれたいのですが何も言えません。とにかく読んでいただきたいです!
ライツ社として、初めての児童書。作者の知念さんにとっても、Gurin.さんにとっても、初めての児童書。出版するまではどうなるか全然わからなかったけれど、5巻を出せるまで、こんなにも愛されるシリーズになったことへの感謝を伝えたくて、担当編集の感応より、お礼を書かせていただきます。
毎日、会社にプレゼントが届く
「放課後ミステリクラブ」シリーズを刊行する際、予想していなかったことがあります。それは、「読者ハガキが毎日届く」ということ。最高のプレゼントが、毎日会社に届くということ。
届いた感想は作者の知念さん、イラストレーターのGurin.さんに、すぐにお送りしています。ライツ社全員でも毎日読んでいます。
とても、とてもうれしい。「おもしろい」「好き」って伝えてくれる言葉も、文字や絵を何度も直したであろう消しゴムのあとも、文字をまっすぐ書こうとしているガイド線も、なにもかもが最高のご褒美です。
うれしすぎて、放課後ミステリクラブ刊行から1年経ったときには、ハガキの感想の面をカラーコピーしたものを冊子にして、作者の知念さんとGurin.さんにプレゼントしました。1周年をお祝いしたときのケーキと、ライツ社の事務・吉澤が作った渾身の冊子。
そこで、5巻はぜったいに感謝の気持ちを伝えたくて、巻末に14ページフルカラーでハガキを載せました。届いたハガキを全部載せたかったけれど、今回ははじめて届いたハガキから、2024年の4月までに届いたハガキ328枚。自分のが載っていないか探してみてください。子どものみなさんから、おとなのみなさんまで、選ばずにそのまま載せています。
読んでくれているみんなといっしょに、このシリーズを作っています。ハガキからたくさんのパワーをもらって、ミステリクラブができています、と伝えたくて。
ちょっと話がそれますが、私は「小さなおばけ」シリーズ(ポプラ社)で読書が大好きになりました。小学1、2年生の頃に書店さんの棚で出会って、胸をときめかせて読んでいました。
年月が経っておとなになって子どもができたとき、書店の棚で、すっかり忘れていたこのシリーズに出会い直せたときの驚きとうれしさはいまだに忘れられません。
同じように「放課後ミステリクラブ」が、いま読んでくれているみなさんが大人になったときに、また書店の棚で出会えるくらい息の長いシリーズになると信じています。
今のみなさんにも、大人になったみなさんにも「おもしろい」と思ってもらえるシリーズになるよう、つくり手みんなで楽しみつつがんばっていきますので、これからも楽しんでもらえたらうれしいです。
書店さま、読者のみなさま、ここまで本当にありがとうございます。そして、これからもどうかよろしくお願いいたします。