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#私たちは考えるのをやめてはいけない フェア

世の中って複雑です。わからないことだらけです。しかし、わたしたちの生活が大きく変わり、先の見えない今だからこそ、思考停止せずに学びつづけることを提案してくれている書店があります。

そんな今を象徴する「#私たちは考えるのをやめてはいけない」フェアが、広島県広島市の「紀伊國屋書店広島店」、鳥取県米子市の「本の学校 今井ブックセンター」で開催中です。

紀伊國屋書店広島店

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本の学校 今井ブックセンター

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複雑な現代をわかりやすく

政治や経済について書かれた本もあれば、差別問題、働き方・生き方の本、見ていると今の日本の様子を俯瞰しているようです。

どんな思いでフェアを企画したのか、紀伊國屋書店広島店の池田さんにお話を伺いました。

きっかけは『遅いインターネット』という宇野常寛さんの本です。これを読んで思うところがあり、この本を主体においてフェアを組もうと思いました。

もともと私は政治学とか経済とか民主主義の作り方みたいな本が好きで、社会評論系をよく読むのですが、現代ってすごく複雑ですよね。政治や経済、そのほかいろんなものが絡み合っていて、多分、誰も整理できていないと思うんです。そこをすごく丁寧に突き詰めて、分かりやすく書かれていたのが理由です。

情報に惑わされず、自分の頭で地べたを歩くために

政治や経済への不安が高まっていますが、一人ひとりが考えることが大事では、とおっしゃっていました。

今の政権がこうなっているのも、ちゃんと選挙にいかなかったり。政治って日常の延長線上にあるものだと思っているので、特に若い人たちが立ち止まって本を読んでくれると嬉しいなと思っています。

実はフェアを初めてすぐに新型コロナウイルスが広まってしまって……。本当は棚の前に椅子をポツンと置いておきたかったんです。

自分たちが何かできることをしたい

また、チェーンの垣根を超えてフェアに参加した本の学校 今井ブックセンターのご担当者にも連絡を取り、フェアを始めたきっかけをお聞きしました。

Twitterで拝見した、紀伊國屋書店広島店さんのフェアのコンセプトに共感したためです。そのとき、紀伊國屋書店広島店さんは緊急事態宣言を受けて、休業されていました。休業している書店が多い中で、営業を続けている書店のひとつとして、自分たちが何かできることをしたいと考えました。

また、ハッシュタグ「♯私たちは考えるのをやめてはいけない」をつけたので、この記事をきっかけに、ほかの書店さんでも同様のフェアが広がればいいなと思っています。

ジャンルにとらわれないセレクトを

紀伊國屋書店広島店からさらにジャンルの輪を広げて展開されています。

フェミニズム・労働・貧困・福祉・民族差別と、様々な課題を学ぶために、専門的な人文書だけではなくエッセイやコミック・小説まで、選書自体にも多様性を持たせました。

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自分なりに考えるために

本の学校 今井ブックセンターの方はご連絡した際、こんなこともおっしゃっていました。

緊急事態宣言を受け、自宅で過ごす時間が長くなったことで、社会や政治について考える人が増えたように思います。

ただ、情報を得る手段がテレビやインターネットだけだと、その場の雰囲気に流されてしまうことも多いです。視野を広げ、自分なりに考えるために、本を読んでほしいと思います。そして、できれば地元の本屋さんで買ってほしいな……。

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最後に

紀伊國屋書店広島店の池田さんからこんな言葉をいただきました。

書店のフェアは、一つのメディアだと思っています。ヘイト本が「売れるから」という理由でどんと積まれる昨今、このフェアはそういった出版・書店業界への反発心のようなものでもあります。

業界に携わるはしくれとして、出版の影響力をもっと良い方向に向けていきたい。
そしてこのフェアで、社会評論などを普段読まない人が一人でも立ち止まってくれたなら…

それが何か「考える」ことのきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。これからの時代を切り開いていく若い読者を育てることは、書店の義務だと思っています。

この記事もひとつの考えるきっかけになれば幸いです。

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創業の夜は雷雨でした
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2016年創業。海とタコと本のまち「兵庫県明石市」の出版社です。writes.right.light「書く力で、まっすぐに、照らす」を合言葉に、ジャンルにとらわれず本をつくっています。 https://wrl.co.jp

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コメント (1)
実店舗の活躍ぶりが良く分かりました。うちの地元には本屋さんが一店舗を残すのみに追い込まれてます。取次が送って来るのか排外主義の本が平積みの場合もあります。絶版になる速度が非常に早い昨今。再販制度が本当に必要なのかも問いたい。取次と書店の関係では、在庫を抱えないで良いメリットが地元の小さな本屋さんにはあるとは思う。でも排外主義の本を見ると悲しくなります。馴染みの店員さん達は皆様善良な人ばかりの本屋さんです。地元の本屋の皆さんが地域の住民に本当に読んで貰いたいと思う本が並べられる日が来ないかと願う日々。全国の小さな地元の本屋さん達の一寸の虫にも五分魂を見せつけて欲しいです!
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